鴨乃日記

鴨乃日記

好きなものや興味のあること

昔「ゆるキャラ」の中の人をやっていた話

インドア根暗のくせになぜか接客・イベント系バイトばかりしていた鴨乃です。

いわゆる「着ぐるみの中の人」のバイトも何度か経験したことがあるので、どんな感じだったのか紹介してみようと思います。

結論からいうと、「めっちゃ楽しい」です。

f:id:neegi:20171017163310j:image

画像: ぱくたそ-フリー写真素材・無料ダウンロード

着ぐるみバイトの始め方

私の場合はイベント系の派遣会社に登録していて、そこから仕事を紹介されるパターンでした。

本業として継続したい……というのでなければ、普通に「着ぐるみ バイト」などで検索して出てくる求人に応募すればいいんじゃないかと思います。

日給は1万円前後でしたが、休憩が多いので実働時間の時給で考えると割高だったかなと思います。

 

着ぐるみバイトの種類

着ぐるみには大きくわけて、専属のアクターと単発のアクターがいます。

遊園地のキャラクターや最近増えてきている地方のゆるキャラなどは、専属のアクターさんが長期で契約しているパターンが多いみたいです。聞きかじりだけど……。

 

対して学生やフリーターが「ちょっとやってみようかな」で始められるのは、1日〜イベント期間中のような短期間の契約のもの。

私が行なっていたのもこのパターンで、着ぐるみ自体は10回ほど入ったことがありますが、全部別の場所・別のキャラクターでした。

1日〜3日くらいの期間で、同じ日に別のキャラクターに入ったこともあります。(13:00からはキャラクターA・14:00からはキャラクターBのようなタイムテーブルがあり、どちらにも入っていたという感じ)

 

とりあえず着ぐるみに入ってみたい!という方は、短期間のものからチャレンジするのが一般的なのではないでしょうか。

 

着ぐるみバイトに向いている人

暑い、重い、疲れる……あたりを苦に思わない人であればあまり人を選ばないバイトかなと思うのですが、働いている中で思った「あった方が良い条件」をいくつか挙げてみます。

 

中肉中背

体型に関しては、着ぐるみに入れないほど極端に太っている、支えきれないほど痩せているというのでなければ問題ありませんが、物理的な身長制限はあるみたいです。着ぐるみより大きいと入れない。

私は身長163cmなのですが、大体高くてそのくらいが限度。たぶん165cm以上となるとかなり限られてしまうのではないでしょうか……。

 

体力がある・暑さに強い

大体の現場では30分入って30分休む……というように、休憩時間が十分に取れることが多いので、体力は人並みにあれば大丈夫だと思います。が、大きいのは暑さ

着ぐるみのタイプにもよりますが、クーラー効いた室内でも気候が良い日の屋外でも汗はかきます。着替えのシャツ必須。女性は基本ノーメイクです。

それに耐えられない人はかなりキツいと感じるのではないでしょうか。

 

子どもが好き

着ぐるみに寄ってきてくれるのは、8割くらい子どもです。

殴られるし蹴られるし引っ張られるし「これって中に人入ってんだろ?知ってんだよ。返事しろよ!」と叫ばれることもあります。それでも大きな心で接することができる人であれば、かなり向いているといえるでしょう。

我が子がかわいいキャラクターに暴行を働いていても全く注意をしない親ばかり集まる倫理観の死んだ空間もありますが、わざわざそのキャラクターのグッズを身につけて、「前は学校に遊びにきてくれてありがとう」とお礼を言いにきてくれる子もいます。その現場に行ったのは私じゃないけど。

キャラクターとして子どもに接するのは直に話すのと全然違うので、子どもと視点を変えて触れ合ってみたいという方にはとてもおすすめです。

 

着ぐるみバイトの仕事内容

契約の内容によって異なりますが、代表的な仕事内容をいくつか紹介します。

 

写真撮影会

企業のイベントではこれが一番多かったです。

撮影ブースで待機し、来てくれたお客様と写真を撮影するという単純なもの。

一生にこんなに写真を撮られることってないよな……というくらい撮られます。

何種類か決めポーズを考えておくと良さそうです。

 

グリーティング

会場内を練り歩いて、愛想を振りまきます。ゆるキャラ系はこれが多かったです。

造形のかわいいキャラクターや知名度の高いキャラクターは周りに人が集まってきて楽しいですが、そうでない場合は虚空に向かって愛想を振りまいたり、かなり遠くの人に手を振ったり、結構必死になります。

 

ステージ

イベントステージに立つこともあります。

私が経験したときは一応リハーサルもあったのですが、監督らしき人が知名度低い着ぐるみ数体の前で「じゃあとりあえず場ミリからね」と言い出してちょっと笑いました。

監督らしき人はめちゃくちゃ業界人ぽさを出していたのですが、開園後集まったお客さんは3人と、ステージ上のほうが人口密度が高いシュールなショーになり、司会のお姉さんの「もっと元気に言ってみよう!」が虚しく木霊していたのも良い思い出です。

 

そのほか、看板を持って立っている、チラシやティッシュを配る……など、一口に着ぐるみといっても仕事内容はさまざま。

また、ヒーローショーのようなアクションが必要とされるものは更に求められる条件が多くなるようです。運動音痴だから絶対にできない。

 

 

着ぐるみの種類

私が入ってきた着ぐるみの中でも、代表的なものを下手くそな絵付きで紹介します。ないほうがマシとか言わないでほしい。

 

着るだけタイプ

f:id:neegi:20171017172151j:image

身体と頭の2パーツに分かれ、着るだけのタイプ。ミッ●ーとかはたぶんこのタイプです。

全体的に自分の身体にフィットしているので、身動きが取りやすいのが特徴。

厚着しているのとそんなに変わらないので、真夏でなければいうほど暑くなかったです。汗はかくけど。

 

エアータイプ

f:id:neegi:20171017172547j:image

ファンが内蔵されており、柔らかい素材を空気で膨らませるタイプ。

めっちゃ軽くて涼しいです。文明の利器。

ただしバッテリーが切れると中の空気が抜けてしおしおになってしまうのが弱点。

途中でバッテリーに不具合が起きてふわふわの着ぐるみが急激に萎み、司会のお姉さんが「あれれ?◯◯ちゃんお腹が空いたのかな??ごはん食べに行こうか〜〜」と機転を利かせてハケていったというトラブルも見たことあります。司会のお姉さんはすごい。

でもかなり快適なので、今後も増えるんじゃないかな、このタイプ。

 

地獄タイプ

f:id:neegi:20171017173050j:image

すいません、正式名称がわからないので(仮称)としてください。

石膏みたいな素材で出来たクッソ重いガワを、ヘルメットと肩のベルトのみで支えるという地獄の所業みたいな着ぐるみ。

自分の汗が篭ってサウナ状態になるので、暑さも地獄。体は重いし視界も悪いし、大変オブ大変でした。

ただ、子どもたちに外側からガンガン殴られてもほぼノーダメージというのは利点と言えるかもしれません。

 

外側の形状はキャラクターによってさまざまですが、中は大体この3パターンが主流なんじゃないかなと思います。入ってたのが数年前なのでもう変わってしまってるかもしれないけど。

 

以上、私の経験談を交えた着ぐるみバイトについてでした。

個人的には今まで経験したバイトの中で一番楽しかったので、特に学生さんの単発バイトとしてはかなりおすすめです。

話のタネにもなるので、興味がある方はぜひやってみてください!

 

1番の推しポイントは「接客なのに無表情が許されるところ」。鴨乃でした。